新生児育児 パパにできること・やって欲しいこと
お腹が大きくなるとともに母親としての自覚や覚悟が育っていくママと違い、父親になる実感がなかなか湧かないというパパも少なくありません。赤ちゃんとどう接し、何をすればいいのか、具体例を挙げながら考えていきましょう。
新生児のお世話とは?
新生児とは、生まれてから28日間の赤ちゃんを指します。
小さくて頼りなくて、抱っこするのが怖いように感じるママパパも多いのではないでしょうか。新生児がふにゃふにゃなのは、まだ筋肉も骨格も未発達だからです。抱き上げる際は、首や腰が反りすぎないよう支え、腕や足が曲がりすぎたり伸びすぎたりしないように気をつけましょう。
1日に約15〜20時間も眠る新生児。2〜3時間ごとに起きるので、その時に授乳やおむつ替えなどのお世話をします。まだ昼夜の区別がないので大変ですが、24時間体制でのお世話が必要なのは育児のうち最初の数ヶ月だけ。新生児特有の可愛らしさも味わいながら、ママパパで協力して乗り切りましょう。
パパが活躍できる場面もある?
赤ちゃんのお世話の中で、ぜひパパに担ってほしいことがいくつかあります。
いちばんは、沐浴。お風呂に入れることです。
新生児は細菌等への免疫力が低いため、大人と一緒ではなく、専用のベビーバスを使って沐浴させます。小さな赤ちゃんとはいえ3〜4kgはあるので、パパの活躍が期待されるところです。早めに仕事から帰って沐浴を担当すると、赤ちゃんとスキンシップが取れて仲良くなれるうえ、ママにも喜ばれるはずです。
抱っこも、立派な育児のひとつです。赤ちゃんに安心感を与えることができ、信頼関係を築くことにもつながるので、必要に応じて、積極的に抱っこしてあげてください。
おむつ替えも、ママでなくてもできるお世話のひとつ。24時間休みなく家事や育児に追われるママをサポートする意味でも、できる時はパパがすると良いでしょう。
覚えておくべきことは?
新生児は体が未発達でデリケートです。必要以上に怖がることはありませんが、大切に扱わないと思わぬ怪我やトラブルにつながる可能性もあるので、いくつか注意点を把握しておきましょう。
抱っこしたり沐浴をさせたりする時は、落下に注意するのはもちろんのこと、頭がグラグラしないようにしっかり支えてあげることが必要です。寝かせるような体勢の横抱きをするのが基本。体を起こして抱っこする際も、後頭部に手を添えて首がガクンと折れたりしないよう気をつけてください。
なかなか泣き止まない時や寝かしつけの際、軽く体を揺するのは赤ちゃんをリラックスさせる効果があるので良いですが、強く揺さぶるのは厳禁です。首がガクガク動いたりすると、頭蓋骨内で脳が揺れて損傷したり、首の神経などに障害が起こったりする恐れがあります。
また、赤ちゃんはママのお腹の中で「移行免疫」をもらっていますが、大人に比べると免疫力が弱いので、家の中にウィルスを持ち込まないよう感染症対策を万全にすることも大事です。
赤ちゃんのお世話以外で、できることは?
仕事の都合などで、赤ちゃんのお世話をする機会がなかなか作れないというパパもいるかもしれません。
そんな場合も、パパが活躍できる場面はたくさんあります。
例えば買い物。新生児期は外出を控えるべきとされているため、留守中に赤ちゃんを預けられる家族がいない場合、日々の買い物もママにとっては悩みの種です。
また、妊娠・出産はママの体に大きな負担がかかります。ダメージから回復するには数ヶ月を要するので、新生児期はボロボロの体で慣れない子育てに追われ、体が悲鳴を上げている時期。仕事帰りや休日に買い物を引き受けてくれるだけでも、ママの負担を減らすことができます。掃除や洗濯、ゴミ出しなどちょっとした家事を担ってくれるのも、助かります。
家事・育児は大変な労力を要するものです。ましてや仕事との両立となると尚更です。家事や育児を分担することはもちろん、互いに話を聞いたり労いの言葉をかけたり、体調を気遣ってくれることも救いになるはずです。子育ては、ママパパ2人でするもの。力を合わせて乗り越えていきましょう。
育児はパパとママの共同作業
育児には、こうすれば間違いないというマニュアルも、正解もありません。初めての育児はわからないことだらけで不安や戸惑いもあるでしょう。
生まれるまでの妊娠期間のうちに、両親学級に通ったり情報収集をして、勉強したりしておくことをお勧めします。大事なのは、赤ちゃんに関心を持ち、知ることです。
そして母となる妻の体や心を理解し、寄り添うこと。
パパが家事・育児に参加することは「お手伝い」ではありません。家庭を営んでいくのは、夫と妻、パパとママの共同作業です。パパも、自分ごととして家事にも育児にも参加してください。
成長とともに、徐々に手がかからなくなってはいきますが、育児は長期戦です。気負いすぎず、楽しみながらママパパともに歩んでいきましょう。