マタニティ旅行　OK？NG？　プランの立て方や注意点について

妊娠中でも旅行は行けるの？いつなら行っても大丈夫？行き先や宿、移動手段はどう選べばいい？…など、気になる「マタニティ旅」のギモンについて解説します。

妊娠中に旅行はできる？

結論から言えば、できます。
赤ちゃんが生まれたあとは一緒に旅行ができるまでにしばらく時間がかかり、荷物が増えるなど大変な面もあるため、出産前にゆっくり旅を楽しんでおくのも良いかもしれません。
一般的に「安定期」と呼ばれる妊娠5〜7ヶ月頃は、不安定な体調やつわりの症状が落ち着いてくるため、、比較的旅行しやすい時期と言えます。定期検診等で問題がなければ、良い気分転換やストレス解消になるでしょう。

妊娠中の心身にはどんな変化がある？

妊娠期間は、大きく3つに分けられます。
１〜4ヶ月が妊娠初期、5〜7ヶ月が中期で、後期は8〜10ヶ月を指します。

初期は、赤ちゃんをお腹で育てるために急激なホルモン変化が起こります。そのせいで胃のムカつきや吐き気など「つわり」と呼ばれる症状のほか、倦怠感や頭痛、めまいなど様々な不調が表れやすくなります。精神面への影響も大きく、イライラしたり、情緒不安定になりやすい傾向があります。
免疫が下がるため感染リスクも高まります。感染症にかかってしまうと胎児への影響も心配な上、薬の服用も妊娠前のように簡単にはできなくなるため、より一層の注意が必要です。12週までは特に流産しやすい時期でもあります。激しい運動や、重いものを持つ、お腹を圧迫する、体を冷やすなど、体に負担がかかることは避けなければいけません。
母体も赤ちゃんも不安定な時期なので、旅行は控えるのがベターです。

中期に入ると体調が安定することが多いです。妊娠中に旅行をするなら、この時期がベストと言えます。

後期になると、赤ちゃんの成長とともに子宮が大きくなり、心臓や肺、胃や膀胱が圧迫されます。動悸や息切れがしたり、胃のムカつきや一度にたくさん食べられないといったことが起こったり、尿もれや頻尿などに悩まされることも増えてきます。赤ちゃんの位置が下がってきて、恥骨が痛くなることも。
体の出産準備がどんどん進んでくるため、早産のリスクも高まります。臨月になれば、いつ陣痛が始まってもおかしくありません。
遠出は避けた方が無難でしょう。もし旅行をするなら、　何かあってもすぐに帰れる近場を選んでください。

旅行プランはどう決める？

旅行先は、のんびり過ごせる自然豊かな場所などがおすすめです。タイトスケジュールで観光地をあちこち巡る計画や、激しい運動を伴うアクティビティを含むプランは、安定期であっても体の負担が大きくなりがち。なるべく避けましょう。

海外旅行は、妊娠時期を問わず控えた方が良いでしょう。言葉の問題などもあり、何かあったとき病院で十分なケアを受けることが難しく、健康保健が使えず医療費が高額になるためです。

交通手段で最もおすすめなのは、ルートもペースも自由に決められる自家用車。妊娠中は普段より血栓ができやすく、長時間同じ姿勢でいると危険な場合もあるため、こまめに休憩を取りながら移動するようにしてください。
電車を利用する場合は、時間に余裕を持ってプランを組むことが大事です。慌てると心身の負担が大きくなり、転倒など思わぬ事故につながる恐れもあります。停車間隔が長い列車は、車内で体調変化があったときに困るので避けると無難です。
飛行機は、妊娠の時期によっては医師の診断書が必要な場合があります。事前に航空会社に確認をしておきましょう。

宿泊先は、ゆったりくつろげる空間であれば問題ありませんが、ベッドのある洋室だと休みたいときすぐ横になれるので安心です。温泉を楽しみたいけれど他のお客さんとお風呂を供用するのが不安…という場合は、露天風呂付きの客室がある宿がおすすめ。部屋食ができるプランも、リラックスして食事ができるとプレママには人気です。

気をつけるべきはどんなこと？

長期休暇や連休など混雑が予想される時期の旅行は、避けることをお勧めします。人混みで疲れて体調を崩す可能性があるほか、人とぶつかるなどして転倒してしまう恐れがあるからです。妊娠中は頻尿になるため、トイレが混んでいて行きたいときに行けないと慌ててしまうこともあるかもしれません。

寄生虫や菌の心配があるため、刺身や生肉、ナチュラルチーズは控えると無難。ホテルなど宿泊施設には前もって妊娠中である旨を伝えておくと、食事内容など配慮してもらえる場合もあります。
温泉は温浴効果とリラックス効果が期待でき、マタニティ旅におすすめですが、熱いお湯や長時間の入浴は負担になります。少しぬるめのお湯で、短時間に留めましょう。濡れた床は滑りやすいので、転倒にも十分注意してください。

余裕を持って万全を期したプランでも、予期せぬ体調変化が起こることもあるかもしれません。そんなときは無理をせず、身体を休めたり、予定を変更したりして、体調を優先しましょう。

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