ワンオペ育児とは何なのか 乗り切るコツは?
すっかり定着した「ワンオペ育児」という造語。なんとなく知っていたり使っていたりする人も多いと思いますが、実際どういう状況を指すのか、何が大変なのか、よくわからないことも多いのではないでしょうか。うまく乗り切るコツも含めて、改めて整理してみましょう。
ワンオペ育児とは?
2017年の流行語大賞にもノミネートされた「ワンオペ育児」という言葉。飲食店やコンビニエンスストアの営業を店員1人でまかなうことを指す「ワンオペレーション」が語源で、両親のどちらか一方、またはシングルの親が家事や育児を1人で行うことを指します。
総務省「令和3年社会生活基本調査 生活時間及び生活行動に関する結果」には「6歳未満の子供を持つ夫・妻の家事関連時間の推移(2001年~2021年)」の図と表が示されていて、2021年のデータを見ると、1日に妻が家事をする時間は約3時間なのに対して夫は30分、育児に費やす時間は妻が約4時間で夫は約1時間となっています。家事、育児ともに妻の負担が圧倒的に大きいことがわかります。
このデータからも、母親がワンオペの状況に陥りやすいという実情が浮き彫りになります。
ワンオペになる原因は?
シングルマザーまたはシングルファザーの場合、頼れる実家が近くにあるなど、日常的に子育てをサポートしてもらえる環境でない限りはワンオペにならざるを得ません。
パートナーが多忙で家にいる時間が少なかったり、帰宅後や休日も疲れて頼りにならなかったりする場合も、パパママどちらかだけに負担が偏りがち。単身赴任していると、シングル家庭と変わらない環境になるため、1人で切り盛りするしかなくなります。
また、残念ながら「家事や育児は女性がするもの」という考えを持つ人が一定数いるのも事実。妻が専業主婦だと、その傾向は強まるでしょう。その場合も、ママが平日も休日も1人で家事に育児にフル回転という状況に陥りがちです。
ワンオペだと、何が大変なの?
ワンオペを経験した先輩ママパパに聞くと、日々のお世話で最も大変だったのはお風呂だという声が多いようです。
新生児のうちはベビーバスを使って沐浴をさせるので比較的楽ですが、一緒に入浴するようになると、自分が体や髪を洗う間、また風呂上がりに体を拭く間は赤ちゃんをどうするかなど、手順や段取りに工夫が必要となります。
また、荷物が多く重くなりがちな食材の買い出しも赤ちゃんを連れて行かねばならず、食事の準備をする際も毎回おとなしく寝ていてくれるわけではないので、お世話をしながら作業をすることになって、なかなか大変です。
数時間おきの授乳や夜泣きのおかげでまとまった睡眠が取れず、昼間も仕事や家事があるため、どうしても睡眠不足になりがち。休む暇がなく、赤ちゃんが相手だと計算通りにいかないことも多いので、肉体的だけでなく精神的な疲労も重なっていくこともあるでしょう。赤ちゃんと2人だけの毎日に、孤独感が募ることもあるかもしれません。
無理が続けば体調を崩したり、うつなどの精神疾患を患ったりすることにもなりかねません。そうなる前に、対策を講じることが大切です。
うまく乗り切るコツは?
全てを完璧にこなそうと頑張りすぎないことが大事です。
合言葉は「まぁいいか」。家族と自分が健康で安全であれば、合格です。理想とは多少違っても、気楽に考えましょう。家事負担を軽減する家電や家事代行サービスなどを活用するのも一案です。
子どもが寝ている間に残った家事を済ませようと、疲れた体にムチを打って頑張るママパパもいるかもしれません。でも、無理は禁物です。どうしても今やらなければいけないこと以外は、とりあえず棚上げして、子どもと一緒に寝ましょう。スッキリして、体力もモチベーションも回復することが期待できます。
しんどい時、不安な時は、誰かに相談してください。パートナーとゆっくり話ができれば、もっと協力を得られるかもしれません。それが難しい環境であれば、親兄妹やママ友に相談するのも良いでしょう。育児サークルなどに参加して、同じ悩みを共有できる友人ができると気持ちが楽になるかもしれません。自治体のファミリーサポートなど外部の支援も、必要に応じて積極的に活用することをおすすめします。一人で抱え込まず、どんどん周囲に助けを求めたり、頼ったりしてください。
パートナーにできること
子育ては、肉体的にも精神的にも、重労働です。とても1人でこなせるものではありません。専業主婦であってもです。
パートナーとの協働は欠かせないものと認識してください。
近年は、男性が育児休暇を取得するケースも増えつつあり、積極的に取得させようという企業・組織もあります。パパたちには、まずは育休を活用して、育児に向き合ってみることをおすすめします。
育休終了後は、公平に家事・育児を分担するのが難しくなるかもしれません。仕事で帰りが遅くなり、育児に参加しづらい状況であれば、夜間や出勤前にできる家事を引き受けるなど、相手に任せきりにしないよう工夫することが大切です。できること、してほしいことをママパパ2人で相談して、役割を決めると良いでしょう。
大変な面もあるものの、赤ちゃんを迎え、ともに大切な思い出を紡いでいく子育ては、本来幸せなものです。ママもパパも無理をして心身にダメージを負わないよう、適度に力を抜きながら、支え合い、乗り越えましょう。
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