子どもを車に乗せる時に使う、チャイルドシート。もはや子育ての必須アイテムの一つと言えますが、なぜ使うのか、使わないとどんなデメリットがあるのかなど、チャイルドシートの基本を改めておさらいしましょう。

チャイルドシートって、どんなもの?

自動車に乗せる際に子どもを座らせる席のことで、後部座席に固定して使います。体が小さな子どもはシートベルトができないので、代わりにチャイルドシートでしっかり保持するのです。
首がすわっていない赤ちゃんも使える乳児用と、幼児用、学童用など、いくつかの種類があり、それぞれ各メーカーから様々なモデルが発売されています。乳児から幼児まで、あるいは学童まで長く使える兼用タイプもあります。

チャイルドシートはどうして必要?

チャイルドシートを使うべき最大の理由は、子どもの安全のためです。
衝突事故や急停車など不測の事態が起こった時に、子どもが飛ばされたり座席やドアにぶつかったりすれば命に関わりかねません。そうならないため、体に負担をかけない方法で固定することが必要なのです。
チャイルドシートの使用は、法律でも規定されています。
2000年に改正された道路交通法で、6歳未満の幼児を車に乗せる際はチャイルドシートを使用することが義務付けられました。

みんなちゃんと使っているの?

令和6年5月に警察庁と一般社団法人日本自動車連盟(JAF)が合同で行った調査によると、チャイルドシート使用率は全国平均で78.2%でした。年齢層別に見ると、1歳未満は91.7%とほとんどのママパパが使用しているのに対し、1〜4歳では使用率80.7%と下がり、5歳になると57.9%まで低下しています。
使用する人が年々増えてはいるものの、まだ十分とは言えないのが現状です。

チャイルドシート、正しく使えている?

約8割のママパパがチャイルドシートを使ってはいるものの、間違った使い方をしている人が少なくないのも事実です。
JAFと警察庁の調査によると、正しく取り付けられていない人が全体の約3割、座らせ方を間違っている人が4割以上もいることがわかっています。
交通事故が起こった時、取り付け方が不十分だとチャイルドシートが外れてしまうこともあり、正しく座らせていないせいで子どもがチャイルドシートから飛び出してしまうこともあります。せっかく使っていても、安全が確保できていないのでは意味がありません。製品の取扱説明書などをしっかり確認して、正しく使いましょう。

チャイルドシートを使わないリスクとは?

警察庁のデータ(平成元年〜5年)によると、チャイルドシートを使用していない場合、交通事故時の致死率は約4.2倍にまで跳ね上がります。この「使用していない場合」には、適正に使われていない場合も含まれます。子どもの体格に合った製品を正しく取り付け、適切な座り方をさせなければ、使用していないのと同じだからです。
適正使用の大切さは、数字にも表れています。

いつからいつまで使う?

出産後、退院時に車でママと赤ちゃんを迎えに行く場合は、その時からチャイルドシートが必要になります。乳児にも使えるものを出産前に準備しておきましょう。
卒業のタイミングは、成長の度合いによって変動します。
使用が義務付けられているのは「6歳未満」なので、法律上は6歳の誕生日を迎えたら卒業OKということになります。ただし、JAFは6歳を過ぎても一定の身長に達するまでは引き続き使用することを推奨しています。

今年8月に福岡で路線バスと衝突し、軽乗用車に乗っていた7歳と5歳の姉妹が亡くなるという痛ましい事故がありました。事故当時、2人はシートベルトを着用していましたが、、チャイルドシートやジュニアシートを使用していませんでした。現状、道交法では身長について規定していませんが、体の小さな子どもはシートベルトが首ややわらかいお腹にかかってしまうため、衝突事故や急停車の際などは非常に危険です。JAFはこれらの事故などを受け、チャイルドシートやジュニアシートの着用を推奨する身長を140センチ未満から150センチ未満に10センチ引き上げました。法令遵守はもちろん必須ですが、規定の年齢を越えても、必要に応じてチャイルドシートの使用を継続することが子どもの命を守ることにつながります。

チャイルドシートを選ぶポイント

子どもの成長段階や体格に合ったものを選びますが、自分の車に取り付けられるものであることが大前提です。購入前に適合表を見て、車に取り付け可能な製品であることを確認してください。
安全性が担保された製品であることも非常に大切です。
チャイルドシートには国土交通省と独立行政法人自動車事故対策機構による安全基準が設けられており、前面衝突試験、使用性評価試験の結果が公表されています。それらのデータを確認し、安全基準をクリアした証である「Eマーク」「自マーク」がついた製品を選びましょう。

*参考*
警察庁ホームページ「子供を守るチャイルドシート」
一般社団法人日本自動車連盟(JAF)ホームページ「はじめてのチャイルドシート クイックガイド」

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